こんにちは!
今回ご依頼を頂いたのが、平成20年式のノアになります。事故車を見てオーナー様には申し訳ないのですが、修理する血が騒ぐのは世界で僕だけでしょう!
Delivery car docter (通称:DCD笑)出動です。
事故状況はというと、
右折レーン走行中に左折を避けたタクシーが膨らんでぶつかったとの事です。左側面全部に傷が入っています…。過失割合は9:1ですが、ディーラーでの見積もりはなんと72万!町工場でも50万円からとの事…。
これでは車を保険で直す事は出来ません。
(車両の価値は時価で中古相場等で決まります。この案件の場合、車両価値が40万円なので、ディーラーの修理代が72万円なので、残りの32万円は実費になってしまいます。)
車両価値ではなく修理費用の9:1にしろや!
と思いつつ、元鈑金屋からするとあまりに馬鹿げてるので、中古部品を使いつつ格安で修理していきたいと思います。
必要工具
・ピカールorコンパウンド
・柔らかいタオル
・気合(笑)
・ラチェット
・10mm &ディープのコマ
・クリップ外し
・エクステンション(長め)
・2トンジャッキ
ではでは〜作業開始!
1.まずはコンパウンドを用意し、それをタオルに塗布し傷と思われる所を磨きます。大事なのは塗装が剥がれてる傷なのか、クリアの上にこびりついてる傷かを見極めながら磨きましょう。(僕は時間が掛かっても必ずお手手でやりますw)
※相手車両の塗装、樹脂等はピカールで根気良くやればほぼ取れます。深い傷を力の入れすぎで下地を出す事のないよう慎重にやりましょう!
※また単色の車(ソリッド1コート)の車の場合クリア層がないのでより慎重に作業して下さい、でないと下地がでてしまいます。
2.次に、矢印の所は塗装が完璧に剥がれてしまってる所、凹んでいる所、干渉している所をお客様と相談し交換するパーツを決めます。この場合フェンダーがリア側に引っ張られている為ドアが開かないのでフェンダーは間違いなく交換です。
下のロアパネルのタイヤ痕は時間が掛かりましたがコンパウンドで消しました。
(傷が消えた時点でお客様は大喜びでしたw)
上記の相談の結果
・左フロントフェンダー(中古部品で対応)
・左フロントドア(後編に続く)
・アンダーパネル?(後編に続く)
になりました。
リアバンパーは被害が少なくタッチペンで!との事なので軽く塗りました。
3.そしてメインイベントのフェンダー交換に入ります。
フェンダーに関しましては、中古部品ですが事故の前よりかなり良い物が届きました♪
バンパー&ヘッドライトを外し、新しいフェンダーをつけます。外し方については特に難しい所はないので省略します。
※ここでフェンダーとはめ殺しの小窓横にあるクリップに引っ掛けるながらフェンダーをつけるのですが、ココが最大の難関ですので2人作業で付ける事をオススメします。(ドア側のフェンダーのネジ穴を合わせつつ、フロント側に押しながらツメを小窓横、モール下のクリップの真ん中に押し込みます。入れづらい場合はツメの向きをエンジン側に立てながら入れ込みます。)
付きましたらボンネット バンパー ドアのチリを見ながら元に戻していきます。
写真では解りづらいですが、ドアのチリは後日やる事になってます。
色合い(純正塗装でも日焼けと劣化があります。この場合コンパウンドで一皮剥くと黄ばみがやや取れます。)が少し合いませんでした。
まとめ
今回の部品代は…
・左フロントフェンダー(17000円送料込み)
・コンパウンド(780円)
・マッドガードのクリップ(トヨタ共販で1000円あれば足りると思います。)
合計『18780円』のみです!
お客様の保険金額が幾ら下りるかはまだ未定ですが明らかに黒字となりました。
残りの金額で、フリップダウンモニター(3万円)、最新のカロッツェリア楽ナビ(15万円)取付けてから検討中のドア交換とドア下のロアパネル交換をやるそうです!
お客様曰く、『ぶつけられたのはしょうがないただ、その後のオーナーの対応で良い様にも悪い様にも変わる。今回はありがとうございました。』と言って頂けました。
※保険金は個人の口座に入金しても工場に入金してもどちらでも問題ないので、個人の口座に振り込んでもらう時は保険屋さんに予め伝えておきましょう。そしてそのお金の使用用途は原則自由と決まっているので自分で安く直そうが、飲み代に使おうがなにも言われません。
解らない事等ありましたら、質問欄からビシバシ連絡下さい。
後編はコチラから↓
ではまた!